よこと病気と○○と

1人の人間として、ありのままをツラツラと。お布団と社会の間から

私と病気とどん底

 

多分、どん底にいた

 

 

大事なものを奪われ

体は悲鳴をあげ

全神経が、砕け散るような

 

久しぶりに、あの感覚だった

 

体がどんどん黒くどろっとしたものに飲まれ

目を閉じれば涙が溢れた

 

光だと信じて手を伸ばしたものは

一瞬で消える

 

 

「なにもない」

 

 

誰の言葉も届かない

LINEもDMも見ても心に届かない

 

拭いきれない悲しみと

受け続けるしかない痛みを

耐え続けるしかなくて

 

そうしてもうだめだと、

体が倒れたまま、動かなくなる。

 

動かなくなった、その先は、

 

 

 

恐れていたことだった。

 

抜けたはずのトンネルが

超えたはずの壁が

這い上がったはずの深い穴が

 

また目の前に、立ちはだかった

 

「波」

 

人の人生は波の中にある

日々、時々、小さな波は常にある

しかし今を例えるなら、大きな波

人生の起点にもなるほどの大波が来てしまった

  

長い年月かけながら

血汗流しながら

ようやく、やっと超えたマイナスの波が

 

プラスになった瞬間

急激に、落ちる

 

落ちる

 

やっとの思いで奪い返した 

日常を

普通を

当たり前を

 

根こそぎ、奪われ返される

  

絶望、だと思う

  

ああ、もう立てない

ああ、もう頑張れない

 

もう

 

もう、どうでもいいか

 

 

ごめんなさい

私はあの時一瞬でも、諦めた

 

救いたいと言ったあの言葉さえも

私は、諦めた

 

抜けても抜けきれないそのトンネルに

 

超えても立ちはだかるその壁に

 

這い上がっても突き落とされる、その穴に

 

 

私は、負けた。

 

 

 

正直

プラスの波の上にいた時

私は、言葉を紡ぐのが怖かった

 

「お前に何がわかるんだ」と

言われてしまうのが、怖かった。

 

でもマイナスに落ちた今

そんな恐怖は消え去った

それはきっと、ここが最終地点だから

 

最終地点にいること

 

それは何を嘆いても、

それを誰も否定できないということ

 

自分の痛みは、

自分しか分かってあげれないのだから

 

あなたが「違う」と言えば、

それは「違う」のだから

 

そしてここは最終地点

もう失くすものなど、なにもない

 

後にあるのは「死」だけだ

 

それなら、

死ぬまで食らいついてやろうじゃないか

  

人は

落ちた後が、一番強いよ

 

 

それなら後はまた

休んで、休んで

引きこもって、引きこもって

体の不調に耐えて、耐えて

 

その間に来る

壮絶な自己嫌悪も

果てしない軽蔑の目も

全部、全部飲み込んで

 

そして見つけた一瞬の可能性の細い糸を

掴んで、離さないで

 

たぐり寄せる

 

 

大丈夫

落ち方だって数をこなせば

痛みは少しずつ、減って来る

 

 

私がこれから先目指す場所には

プラスとマイナス、両方ともいるんだよ

 

マイナスだけでは「敗者」のままで

プラスだけでは「勝者」のままだ

 

どちらの気持ちも、忘れちゃいけない

 

だから私は一生この波の中で生きていく

 

どん底だって

あの途方も無い痛みだって何度だって、

耐えてみせよう

 

「お布団と社会の間から」

 

それが私の目指す場所だから

 

 

夜を越し朝を迎えたものだけが見る

景色がある

 

頬に無数の涙後

枯れ果てた涙をはらむ赤い瞳に

 

部屋を包み込むような藍の青

カラカラなのは涙、声、心

 

ただ遠く、遠くを見つめる

絶望の淵

 

そんな朝を

今日いったい、何人の子が迎えた

 

何人の子が、命を絶った

 

 

「救いたい」

 

そんな単純な気持ちじゃ、だめですか

 

そんな浅はかな考えじゃ、だめですか

 

そんなバカみたいな夢は、だめですか

 

それでも

私を必要としてくれた人がいる限り私は

 

私を信じ続けていたいんです

 

1分でも、1秒でも

1gでも、1度でも

1mmでも、1人でも

 

生きやすい世界を

 

私は作りたい

 

だから私は、この道を進みます

 

 

どうか、忘れないで

私をここまで生かしたのは

「心が軽くなりました」と

「泣いてしまいました」と

「救われました」と言ってくれた

あなたの言葉、あなたそのものだということ

 

人は生きているだけで

誰かの光になることができる

 

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私と病気と退職と煙

 

 

私は私の言葉を押し殺さない

 

 

12月から働いていた写真カフェの職場を、

辞めることになりました。

 

「たかがバイトがバイト先を辞めただけ」

の話ですが

少なくとも私にとっては、大きな変化だった。

 

 

辞める原因は「タバコの煙」でした。

 

 

お店の換気状態の悪さが大きく

タバコが一切ダメなわけではない私でも

相当に食らうほど、お店は煙が満ち満ちていました。

 

タバコにより

先日二度目の大きな体調を崩したことで

真剣にお店側と相談したところ

 

「打つ手なし」という結果

 

お店を辞めざるを得ない状態に至りました。

 

 

 

辞めたくなかったです、本当に。

 

 

あのお店で出会えた人や得た物が

本当にたくさんたくさんありました。

 

 

最高の職場でした。

 

 

大好きな写真に囲まれて

ばかなくらい写真にお熱な人と笑いあって

 

大好きな、場所でした。

 

 

 

「私の望まない退職」

 

それがただただ、辛いです。

 

だけど体は確実に蝕まれて

これ以上は無理だと悲鳴を上げている

 

体を壊しては、元も子もない。

せっかくここまで這い上がってきたのだから。

 

 

それ以降

目がおかしい状態が続いています。

 

最初は煙にやられて

目がなんだかおかしくなっただけだったけれど

 

今はそれに加え精神的ショックで

色覚がなんだかおかしいです

 

 

写真が、できないのです。

 

 

撮ることはおろか、レタッチも一向に進まない

 

大好きなものさえ奪われ

無気力な状態が、続いています。

 

 

 

ああ私は、タバコに負けたのか

 

 

タバコに、奪われたのか

 

 

喫煙する人が悪いとか

そんな事は1ミリも思ってない

 

ただただ、タバコが憎いのです。

 

 

 

タバコと病気は、すごく似ている

 

 

私が望んだわけでないのに

勝手に害を振りまき

私から大事なものを奪う

 

病気をやっと克服してきたのに、

 

次はタバコですか?

 

 

 

私がどんな思いで今の職場で働いてたと思う

 

私がどれだけ写真を大切にしていたと思う

 

それをどうして

 

どうしてタバコに奪われなければ

いけないのですか

 

 

悔しさや環境の変化に耐えられず

発作が続き

浅い息をしながら、日々を過ごしています

 

 

おかしいなあ、ついこの前まで

あんなに楽しかったはずなのに。

 

 

 

タバコが憎い

 

病気と同じほどに、タバコが憎い

 

 

子供の前では健康に悪いからと

吸わない大人がいるならば

私は一生子供のままでいいよ

 

 

タバコの黒い煙に

肺だけでなく

心まで真っ黒にされてしまったようだ

 

こんな憎しみに染まった自分さえも

気持ち悪くて仕方ない

 

おかしい目も、消えない匂いも、失った職場も

 

ああなんだか、言葉にならない

 

 

本当にあの時と一緒だ

 

病気に職も大切な物や人も

全部奪われたあの時と同じように

 

タバコに奪われた事で

心がつまって苦しくて

当時と同じ状態まで、落ちてしまっている

 

 

やっと光が見えたのに

やっとあと少しだと思ったのに

 

 

写真もできない

息もままならない

 

 

 

あぁ心から、タバコが憎い

 

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私と病気と休学したこと

3月31日

雨の日

 

桜がぽこぽこと小ぶりな花を震わせ始めた

 

雨にふるる桜を見て

去年の今頃、私はどんな気持ちで桜を見ていただろうとふと思った

 

あまり記憶がなくて

当時の記事を漁ってみる

 

私と病気と面接 - よこと病気と○○と

 

私と病気と夢 - よこと病気と○○と

 

ああ、そうか

初めて「休学」を決心したのがちょうど1年前だ

 

周りとどんどん差ができていくことに怯え

それでも覚悟を決め、選んだ「休学」の道

 

結論から言えば

休学をした半年間

 

私は特別なにかを勉強することはしなかった

 

休学を決めた時

やったー!学校行かなくていい!ラッキー!

なんて感情はもちろん1ミリもなかったし

 

ただただ、体が限界で

どんなに世間に反発しようとしても

もう、ダメだった

 

22万

 

半年間休学をするのに必要な金額を

今もしっかり覚えている

 

大学生 休学

でweb検索をかければ

 

ベンチャーへの道!

バックパッカーで世界が変わった!

英語を半年間全力で学ぼう!

 

そんな

意識高い系キラキラブログばかり、ばかり、ばかり!!!!!!!

 

くそくらえと思った!

 

 

と、思いながらも....

正直、私は焦った

 

無意味に高校の世界史のノートを引っ張り出し

無意味に英語を学んで見た

 

半年という期間に

寝て、食べて、写真を撮って

そんなだけの生活は勿体無いと思ったし

許されないと思った

 

どうせ休むならなにか、なにかしなければ

この時間を有効に使わなければ

そんな概念に囚われていた

 

今思えば、それも普通にすがりつこうとしていたのだと思う。

 

実際は、一切勉強には手がつかなかった

 

できなかったのた

 

できない自分は甘えだと意思が弱いと

私が私を責め立てた

そんな葛藤に苛まれながらも

半年間

とくに何かの勉強をすることなく過ごした

 

 

今言えることは

 

それでよかったのだということ

 

 

なにかを勉強する必要なんてなにもない

どうせやっても身に付かないし

あなたはきっとそれどころじゃないのだから

 

 

ただ、生きていた

 

それだけで私はこんなにも多くのことを学んだ

 

「生きることの尊さ」などという

道徳の授業や教科書なんかでは到底

学べないことを、身を以て学んだ

 

ただ、生きれたら

ただ、きちんと目の前のことと向き合って生きれたら

本当はそれで充分なのだ

 

どんなことも決して無駄にはならない

 

過ごした全てで、あなたになる

 

そうやって出来上がった今の私が

私は好きでたまらないもの

 

いいんだよ

1日寝ていても

 

いいんだよ

携帯の画面にかじりついていても

 

いいんだよ

引きこもっていても

 

いいんだよ

好きなこと、できそうなこと、

将来のためになんてならないように見えても

手を伸ばしていいんだよ

 

 

社会に居場所がない半年間は

正直辛いね、地獄だね

 

周りからの冷たい視線

 

甘え野郎

邪魔だ

社会のゴミ

 

痛い痛い言葉たち

 

今なにしてるの?

将来なにになりたいの?

 

無慈悲に突き刺さる言葉たち

 

 

風当たりは冷たいね

胸が引きちぎれそうだね

涙で溢れてもうなにもわからないね

光なんて見えないね

 

 

 

でもどうか、

こんなところで止まらないで

 

 

 

私は、働けるようになって一年が経ちます

 

まだたまに急な体調不良で

お休みしてしまうこともあるし

朝は弱くて寝坊しちゃうこともあるし

 

迷惑なんて、たくさんかけて生きてるよ

 

でもね

 

辞めないで欲しい

できればずっと働いて欲しい

君は戦力なんだから

 

そう、言われるまでになった

 

ただのゴミクズから

必要とされる存在にまでなれた

 

 

半年間、なにもしなくていい

 

だからその半年間で、優しい人になりなさい

 

誰よりも誰よりも

 

痛みも苦しみも辛さもしんどさも

噛み締めて

食いちぎって

爪突き立てて

全力で

 

受け止めなさい

 

誰にも負けないくらい

「痛みを知る人」になりなさい

 

「痛みを知る人」は

社会では「愛される人」になれる

 

だから

だからどうか

 

こんなところで、止まらないで

 

 

4月から新年度

 

私は通信という新しい世界で戦います

 

そうしていつか

長いトンネルでもがく人に

少しの綺麗な酸素と微かな明かりを灯せるように

 

たくさんたくさん勉強するよ

 

頑張るからさ

 

待っててね

見ててね

 

 

今日はこのへんで

 

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photo by takayanagi 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と病気と通院のタイプ

 

病院に対する考えは

大きく分けて2種類あると思う

 

 

通院することを

「認めたくない」と思うタイプと

 

通院することで

「救われる」タイプ

 

私は後者の人間で

初めこそは抵抗の塊であったけれど

今となってはもう薬をもらいにいく場所で

大切な場所の1つになっています

 

初めて通院した時

カウンセラーさんの前で

 

「もう頑張れません、もう頑張れません。

もう普通には、できないんです」

 

そういってわんわん泣いたのをよく覚えていて

 

そこから体調悪い中通っていた時は

病院という密室空間も怖くて

待ち時間をずっと外の階段で過ごしていたり

トイレで呼吸を整えたり

最悪事情を話して待ち時間なしで通してもらったこともあった

 

そんな昔のことも病院に行くと思い出して

くすりとしてしまうほど

私はこの病院にこの薬に「救われた」人間で

 

つまり

「あなたは病気だよ」という診断に

救いを覚えたのです

 

普通にできなくていい

体がうまく動かなくてもいい

だってあなたは病気なんだから

 

それが当たり前なんだよ

 

そう認めてもらうことで

安らかになれました

 

 

しかしたまに前者に当てはまる

「認めたくない」と思う側の人がいます

 

認められない弱さ

と思われてしまうかもしれないが

私はどちらかというとそれは

「認めたら自我を保てなくなる」という方が

近いような気がします

 

それほどに、強い人間なのだと思う

我慢が、できてしまう人間なのだと思う

 

 

「通院しちゃえば、楽になれるよ?」

 

私たちがいくらそう言ってもきっと

彼らにとっては通院というレッテルが

重くてしょうがないのかもしれない

 

 

私が幸福だったのは

私が普通という線路から脱線することを

認めてくれる環境がそこにあったこと

 

普通に生きれないと泣き叫んだ時

 

生きててくれればなんだっていいよと

 

涙を流してくれた人がいたこと

 

 

病院に行けば

頑張ったなと、頭を撫でてくれた人がいたから

 

私の通院は

異常者のレッテルから

努力の証になることができた

 

前者がいいか、後者がいいかなんてないけれど

私はその強さ上に通院できずにいる人に

やっぱり少しでも楽になってほしいと思うのです

 

 

 

4月から

通信大学への進学が決まりました

 

3年次編入で

専攻は心理学、臨床発達コースです

 

何になりたいかなんて

明確な目標はないけれど

やっぱり関わりたかった

 

子供と病気の分野に関わっていたかった

 

私はとてもちっぽけで

誰かの光になることも

そんな幸福な環境をつくってあげることもできない

 

でも、そこで泣いてる君に聞こえるかな

そんな事考えては

心で叫びながら写真を切り、言葉を綴っている

 

 

普通でも普通じゃなくても

私はあなたの味方でいるし

 

さびしくてさびしくてからっぽで

どうしよもない時は

私があなたを必要とするから

 

戦っているあなたが

いつか好きなものでぎゅうぎゅうに包まれますように

 

1つ叶うなら

死ぬ前に

一瞬でいいから

光を見れますように

 

私はいま、その一瞬の中にいる

ここまで、これた人間なんだ

 

頑張ったあなたに、

その光の報いを受け取ってほしいです

 

 

この光の中にくるまでに

いろんな人が私の踏み台になってくれました

 

だから今度は、私の番です

自分のために私はもう立てないから

誰かのために私はたち続けます

 

 

光に目が眩んで

忘れないように

 

あの涙も傷も

 

私はここに書き留めます

 

お布団と社会の間にずっとい続けようと思います

 

布団にいる君には社会の情報を伝えてあげる

社会にいる君にはお布団を用意してあげる

 

どこにもいかないよ

輝かしい私になんてならないし

腐ってばかりの私にもならない

 

私の勝負する場所は

お布団と社会、ちょうど間のところ

 

 

新年度

通信制大学3年生

私の新しい挑戦のスタートです

 

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photo by asumi

私と病気と「先生へ」

 

先生、あのね

 

 

私、大学に入って教師を目指しました

バイトは塾の講師をしてるといったら

先生は「まさかお前がな」って顔で

驚きながらも、どこか嬉しそうでしたね。

 

そりゃそうだよね

高校の時からあんなに問題児だったもんね 

 

怪我をしてそれまで全てだった部活を奪われて

学校に行けなくなった2年生

 

初めて発作を発症して

受験を諦めかけた3年生

 

それでも私、先生を目指したの

こんな行きにくい学校なんて、

1つでも減らしたくてさ

 

「学校なんて行かなくてもいいよ」

そうこっそり言ってあげあられるような

先生になりたかったの。

 

 

先生、あのね

 

 

私頑張ったんたやけど、やっぱり、だめだったよ

私の体が、先にだめになっちゃった

 

なにもなくなっちゃったの。

 

夢も、友達も、大学も、

 

普通も、光も、色も

 

なにも、なくなってしまったの。

 

先生世界は、どうしてこんなに残酷なんですか

 

 

 

先生、あのね

 

 

私今日、受験の合格祈願に行ってきたの

 

後輩じゃない、他の誰でもない

私のための合格祈願

 

明日が、合格発表なんです

 

落ちたら私

私たぶん、またなにもなくなっちゃうの

 

私、ギリギリのとこにいました

だから必死こいて神様にお願いしに行ったんだよ

 

でもね

目を閉じたら、私の願いは一瞬に

大好きな彼女の笑顔が浮かんでしまったよ

 

ねえ、先生

この子がいたから

私、ここまで強くなれました

 

ねえ、先生

私はクズで、できの悪い子で

先生になんて立派な人にはなれないです

 

でもね、先生

私は私以上に大切な人ができたことが

 

心から、嬉しいんです

 

 

彼女はバカで全然うまく生きれなくて

それでも人のために泣ける

優しい子なんです

 

サヨナラの時はいつも優しい眼差しを

暖かい手の温もりを

 

遠くにいる時は

寂しさを、嫉妬を、溢れんばかりの愛情を

じんわり光を滲ませてくれるんです。

 

彼女は教えてくれました

私の言葉に救われてる人が確かにいること

自分の身をもって証明してくれました

 

 

ねえ、先生

 

私は、私はなにもない人間です

徳の高い言葉も

誰かを引っ張る強い光さえ

持ち合わせていやしないんです。

 

でも

弱さを恥じることなく

さらけ出すことだけはできるんです。

 

涙を、隠さずこぼすことはできるんです。

 

 

世の中にはそれが

できる人とできない人がいると知りました

 

そして私は、それができる人らしいのです

 

だからね、私

弱さも涙も包み隠さずここに置いていきます

 

 

君の弱さを、私はどうしたらいい

 

豊原エス

 

先生私はね

 

「あなたの弱さは、私が隠してあげる」

 

そうできる、人でありたいです。

 

 

 

先生、あのね

 

私は落ちても、それでもいいです。

 

それより彼女が苦しみに潰れ

落ちていってしまう方がよっぽど、怖いんです

 

 

偽善に聞こえると思います

結局人は、自分が一番可愛いです。

 

 

私も私が落ちるのは

ほら、今これを打つ手が震えてるように

すごく怖いです。

 

涙は果てしなく

名前の無い不安がこみ上げます

 

 

ねえ、先生知っていますか

 

何度も奪われる
苦痛や惨めさ、歯がゆさを

 

私は、知っています

 

人は全てを奪われ

なにもなくなってしまったとしても

 

必ずまた誰かが、与えてくれるという事を

 

 

だからもしも、

またここで私が落ち

なにもなくなってしまったとしても

 

きっと彼女が

 

私に与えてくれると信じているんです

 

信じて、いるのです

 

 

 

瞳を閉じれば

あなたが、まぶたの裏にいる事で

どれほど強くなれたでしょう?

 

あなたにとって私も、そうでありたい

 

そうで、ありたい。

 

 

ねえ、先生

 

 

私はなにをやっても

周りと同じようにできなくて

いつも何かを、無くしてしまいます。

 

何度も何度も打ちのめさせれては

何度も何度も這いつくばって

心は確実に、だんだんと、すり減っていきます。

 

それでいつか

自分のために立てなくなったのなら

 

その時は

 

 

私は誰かのために、立ちます

 

先生、これが私の生きる道です。

 

先生、私は泣きながらも笑っていたい

 

先生、私は

 

 

私は、それでもなにも諦めていません。

 

 

 

春に、会いましょう

 

それでは、また。

 

 

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photo by takayanagi

私と病気とあの胸元

 

 

彼のことは、もう何も覚えてはいなかった

 

ただ今日の風が生ぬるかった事とか

港の潮が引けていた事とか

観覧車が不気味にそびえ立っていた事とか

 

そんな事しか思い出せなかった。

 

 

胸板

 

唯一私が覚えている彼のパーツだった

 

ああなんて、安心感のある胸元だろうと思った

 

薄いグレーのニットの上からでも

はっきりとわかるそれは

私にいいようない安心感を与えた

 

引力みたいだと思った

あそこに飛び込んだらどんなに心地いいだろう

きっと世界の汚いものすべてから

守ってくれるだろう

そんな気さえした

 

 

当たり前のデートなど

私にはやはり程遠かったのだ

 

長蛇の列に並ぶその間、発作が起きないか

起きたら何を言い訳に逃れようか

 

そんな事ばかりを、考えていた

 

なんて浅ましい人間だろう

私は、嘘と一緒に生きているみたいな

卑怯者だ。

 

だけど、私があの時笑ったのは

嘘ではなかった

心から、楽しかったのだ

 

けれど同時に

切ない予感をはらんだ甘い気持ちが

ぐっと私の中に押し寄せて

あっという間に心を埋め尽くしてしまった

 

私の心にはまだ、そんな余裕はないのに

 

私は浅ましい人間だ。

 

 

仕事も趣味も、自分の出来る範囲でやればいい

自分に合わせていればいい

 

でも恋とか愛とかは、そうではない

 

 

電車に乗れなかった日々のような苦しみが

私の中にどっと流れ込む

 

当たり前のことができない私

当たり前の幸せを与えられない私

 

それがひどくつらく、

口の中でいつまでも苦味をまとった。

 

 

「いつか目が眩むような恋がしたい」

 

何度も紙に書いては破り捨て

声に出しては嗚咽に流し込んだ

 

日々はただ、残酷だった。

 

 

「.一緒に電車に乗れない」

そう言った私に

「それでも私を選んでくれてありがとう」

と答えた彼女

 

当たり前のことができない苦しみをよく知っていた彼女は

そんな言葉を、当然のように私へ贈った

 

ええ、そうなの
それでもあなたを、選んだの

 

その苦しみを持ってしても

あなたと向き合いたかったの

 

 嫌われても

軽蔑されても

呆れられても

それでもあなたを写したかった

 

残酷なのは日々ではない

苦しみと向き合いきれない、私の弱さだ

 

 

苦しくても

息ができなくても

 

何かたった1つの

曖昧に揺れる、掴みたいもののために

私は向き合わなければいけない

 

そしてそうまでしてでも向き合いたい人を

きっともっと私は、大切にしなければいけない

 

 

例えばそう、

あの胸元のようなものを

 

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photo by takayanagi

 

私と病気と闘病

 

写真が、楽しくない

 

 

こんなことは初めてで

今まで私の全てだったそれが

見るだけで苦しいものに変わってしまった事が

悲しくて

悔しくて

 

だけど理由は、なんとなく、わかっていた。

 

 

ここ数週間

退学届を出し、終わらせたと同時にすぐ

出願届を作る日々で

 

それは私にとって大きな負担で

向き合いたくないことに

目をそらして今すぐにでも逃げだしたいことに

 

誰かに頭を押さえられて

無理やりに向かい合わせられてるようで。

 

嫌だ嫌だともがけば髪が引きつり

痛みが増し

 

もうやめたいと泣きじゃくれど

嗚咽に埋もれ

涙はぼたぼたと白い用紙に落ちるだけ

 

自分が選んだ道だろと責め立てる

自分の声ばかりが頭にこだまして

 

息はどんどんできなくなって

心は、一杯一杯で。

 

 

大好きでい続けた写真を楽しむ余裕さえないほど、心は何かで溢れかえっていた。

 

 

 

不安が止まらない。

 

私にできるのか、ちゃんと卒業できるのか

また失敗して、退学になるのではないか

また、あんな、悔しい思いをしなければいけないのか

怖い、怖い、怖い

 

もう今までと同じようには、いられない

 

 

悔しさが忘れられない。

 

私以外の誰かが望んだ退学は、

未練ばかりが残って、悲しみは忘れられない

もっともっと、時間がかかる

 

そんな簡単には、忘れきれない

 

 

ここ数日間

私は自分に、たくさん嘘をついた

 

もう大学に未練なんてない

私は明るい夢がある

通信が楽しみでしょうがない

早く勉強がしたい

 

 

嘘だ

嘘だ

嘘だ

 

 

大切な友達にさよならを告げるのが寂しい

不確かで曖昧な目標しかない

通信は不安で溢れかえって

働きながら勉強し、写真に向き合う時間が減ることは悲しいくてたまらない

 

もう後戻りはできない

時間は待ってくれない

 

昔の大学への未練や悔しさなんて
そんな簡単に消えるわけないのに
もう次へ進まなければいけない

 

 

苦しい

痛い

 

進みたくない

ずっとここにいたい

 

まだ私は、戦えない。

 

 

だけどもう、

何も失いたくない

何も奪われたくない

 

そのためには、

進まなければいけない

 

たとえ息ができなくても

たとえサヨナラをいう日々でも

たとえそれが、微かな可能性でも

 

私には、それにかけるしかない

 

 

すがりつくような思いで

私は、今日を生きる

 

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photo by noa