読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

よこと病気と○○と

1人の人間として、ありのままをツラツラと。お布団と社会の間から

私と病気と母




いつもより早く目を覚ました


予約していたケーキを取りに行った
ケーキはこっそり冷蔵庫の奥に隠した


昨日から仕込んでおいたマリネを取り出す
少し口に含んで見る
うん、美味しくできてる。



今日は母の日


スーパーのチラシには3.4日前から
母の日特集!なんて大々的に文字打って
ステーキやらお寿司やら豪華なものが
赤いカーネションの写真とともに彩られていた

普段節約していたよこも
今日は奮発。
でもあくまで、低予算。


お金をかけなくても
しっかり時間をかければそれなりのものができるから。



お刺身に包丁を入れた
歯がよく研がれた包丁はスッと身を割いた
父が研いでいてくれた。


オードブルには母の好きなアボカドのディップを作った。

飾りつけは1人では手が回りきらなかったけれど、作っている時間はとても楽しかった。



鮮やかに並んだ食卓


家族の笑顔




母はこれでもかというくらいに
たらふくご飯を食べた。

アボカドディップを美味しい美味しいと頬張っていた。



そして22時
少し遅い時間に食べるチョコレートケーキは
背徳感もあって3割まし

高くて小さいものしか買えなかった3号のケーキ

おじいちゃんとおばあちゃんには申し訳ないけど、家族4人で、ちょっとずつ食べた。





あ、また食卓に、笑顔が溢れた。







正直


母の日を祝うなんて
いつぶりだろうか。





毎年この時期になるとこぞって
真っ赤な花に埋められたチラシを出す
企業が煩くてたまらなかった。


下品な赤に
大きすぎる5/8の文字



何かしなきゃと思っていても時間もない
とりあえずプレゼントでも買っておく


ああ、母の日なんて鬱陶しい
経済が回るだけじゃないか



ごめんね、そんなことを思っていたよ。





休学を初めて、主婦業を始めた。


ご飯を毎晩作るようになった。



今までは仕事から帰った母が急いで作っていた夜ご飯



お世辞にも、理想の食卓とは呼べなかった。




拭かれないままの机

大皿によそわれた何品かのおかず

家族はテレビを見て

ただただ、飯を腹にいれていた。

時間はいつも、夜の9時を回っていた。





別にそれに文句があったわけではない。

でもなんとなく少し、寂しかった。




だから私は
笑顔の食卓を作りたかった。



彩りと栄養素、カロリーや食費

そしてみんなが喜ぶ顔を思って

ご飯を、作る。




美味しい!

これはなんの食材だろう?

今日のご飯はなんだろう?

仕事から帰っていい匂いの漂うキッチンって最高!




ああほら、笑顔が溢れた。


それがたまらなく、嬉しかった。






決して仲のいい家族ではないと思う。

「お母さんいつもありがとう」なんて

やっぱり恥ずかしくて口には出せない。



だけど
学生していた時には気づかなかったものが
いまここには、たくさんある。



それは小さな小さな暖かさ。

私が守りたいと、思うもの。






母のような母になりたいとは思わない。



母を超える母に、私はなるよ。



ねぇ、それがきっと、1番なはずだよね。




昔持っていた夢は、病気さんにすべてどこかへ持って行かれてしまった。



今の私にある、唯一の夢


それが、母になること。



唯一の

小さくも、でも、確かな夢。




ねぇだから明日も


ご飯を作ろう。


f:id:yoco_0531:20160508224503j:image