よこと病気と○○と

1人の人間として、ありのままをツラツラと。お布団と社会の間から

わたしと病気と駆け抜ける街

 

私のいる今が、貴重な日だということ

すっかり忘れていたな

 

あさ、おきた

へやがひえていたので羽織をはおる

 

ていねいにドリップされたコーヒーに

軽く焼かれたレーズンのトースト

わたしのための朝食

 

全身を黒の服に身を包む

今日はかっこいいわたしの日

 

乗り過ごしそうになって、少しだけ駆けたら

心臓が速くなった

 

1時間電車にゆられ、ぼんやり外を眺めた

 

駅を出て、朝の街の強い光を浴びた

 

自分のデスクに腰掛けた

 

久しぶりの電話対応に心臓が高鳴った

 

外に出ればスーツ姿の人がたくさんいた

お昼にはスタバであまい珈琲を飲んだ

 

新しい仕事を任された

30分の残業を済ませ、70点の今日を終わらせた

 

帰りに猫のどら焼きをみかけて

うちの子に似ていたから彼のお土産にひとつ買った

 

電車に揺られ、大好きな人の待つ家へ急ぐ、今

 

どこの国、おとぎばなしでしょうか

魔法の国のお話でしょうか

今目の前には、ずっとずっと望んだ日々が続いています

 

いつか、この日が恋しくなるのだろうと思います

 

あの頃に戻りたいと、泣きじゃくる日が来るかもしれません

 

わたしは知っています

手を伸ばしても伸ばしても届かない光を

伸ばすだけ揺れる視界の手を

力が抜けだらりと垂れ下がったその手を

 

知っていたのに、忘れてしまっていました

 

だから毎日に感謝しようとか

そういう話がしたいのではなくて

なんというか、

思い出してようやく、私が私の命を感じられる

生き生きと、心が躍る

感覚が、戻るように感じます。

 

いつか、今日が恋しくなった時のために

今日の記録を残します

 

またいつか、必ず戻って来れるよ

おんなじ場所じゃなくてもいいよ

今すぐじゃなくてもいいよ

行きたい場所には、どこへだっていけるよ

大丈夫、だいじょうぶだよ。

 

私はいつかの私が掴んだこの日々を

しっかり握って

息をして

街を駆け抜けたい

 

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